会社設立の登記に必要なことは?流れと準備する書類を解説!

会社設立

会社を設立するにあたっては必ず登記手続きを行わなければいけません。
しかし、登記はたくさんの手順を踏んで行う必要があるので、何を準備すれば良いか、どのような手順で行えば良いのかなどわからないことがたくさんあるでしょう。
そこでこの記事では、登記手続きを行うにあたって準備しなければいけないものや費用、手続きの流れなどについて解説します。

会社設立登記までの大まかな流れ

会社設立登記までの大まかな流れ

会社設立にはたくさんの手順を踏まないといけません。
しかし、手続きの効率が悪いと設立までに必要以上に時間がかかってしまいます。
そこでこの段落では、登記手続きを行うまでの手続きの流れについて解説します。

会社の印鑑を作る

会社の印鑑を作る

会社を設立するにあたっては、必ず法人実印・銀行印、社印・ゴム印の4種類を作ることとなります。
法人実印は登記手続きを行うにあたって必要な実印のことを言います。
サイズに関しては直径25mm以上だと認められないので、このサイズ以内に収まるように作りましょう。
銀行印は銀行の法人口座の開設や保険などの契約に使います。
サイズに関しては特に指定はありませんが、法人実印と比べて少し小さめのサイズで作るのが一般的です。
社印は領収書などに使われるものであり、こちらは角印となります。
先ほど解説した通り社印は作らなくても問題ありませんが、会社実印を安易に使うのはセキュリティ関連のトラブルになりかねないので角印もできる限り準備しましょう。
そして、ゴム印は住所・社名・代表者名が入った印鑑のことを言います。
大量の書類に氏名などを記載する手間が省けるので、こちらも業務を効率的に進めるためにできるだけ作りましょう。

定款を作る

定款を作る

定款は「ていかん」と読み、事業目的や構成員など会社を運営するうえで必要なルールが記載された文書のことを指します。
この定款に必ず記載しなければいけないのが事業目的・商号・出資額もしくはその最低額・発起人の名前および住所・発行可能株式総数の計5点です。
この5点を絶対的記載事項と言い、記載されていないと定款として認められないので注意しましょう。
定款の準備ができたら、法務局の登記申請用・会社での保存用・公証人役場に提出する用の3部を印刷し、3部全てに実印を押印しましょう。
また、定款は基本複数枚になります。
そこで製本作業を行う必要がありますが、その際に全てのページの変わり目に割印を押すことも忘れないようにしましょう。
ちなみに定款に関しては紙ではなく電子媒体で提出することも可能です。
電子媒体で提出する際はCD-Rなどの記録媒体を用いて提出しましょう。

定款を認証する

定款を認証する

定款を作成したら原則公証人役場にて認証を受けなければいけません。
そのため、近くの公証人役場を調べて手続きを行いましょう。
ただし、定款の認証手続きはいきなり公証人役場へ行ってできるものではありません。
公証人と認証手続きを行う日程を調整する必要があるので、事前に公証人役場に問い合わせて調整しましょう。
また、発起人が複数人いる場合、できる限り全員が揃っている日に行うのがおすすめです。
万が一全員のスケジュールが合わないなら、行けない人の委任状も忘れずに準備しましょう。

資本金を振り込む

資本金を振り込む

定款の認証が終わったら資本金を振り込みます。
振込先の口座に関しては個人の口座でも問題ありません。
また、資本金の金額に関しては1円でも会社を設立することができます。
ただし、実際は会社を設立・運営していくのに必要な費用を資本金として振り込むのが一般的です。
それに、資本金は会社の信用にも大きく影響します。
そこであまりにも資本金の金額が低すぎると取引先から信用を獲得できない可能性があるので、資本金はできる限り数百万円単位の金額を振り込むようにしましょう。
ただし、この際資本金が多すぎても、翌年以降の税金に大きく影響を及ぼしてしまうので、中小企業なら一般的には1,000万円以内に収めるのがおすすめです。
また、銀行の中にはコストカットを目的として通帳を発行しない銀行も多いですが、払込証明書を作成するにあたって通帳があった方がスムーズです。
したがって、入金を行う銀行口座はできる限り通帳がある口座にしましょう。

設立に必要な書類

設立に必要な書類

資本金の振り込みまでの手順が完了したら、登記に必要な書類を準備します。
そこでここからは、登記に必要な書類について紹介していきます。

登記申請書

登記申請書

登記申請書とは会社名、所在地、登録免許税の金額、添付書類の一覧などを記載する書類のことを言います。
これに関しては書式が定められており、法務局のホームページ(http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/001207252.pdf)からダウンロードできるので、これを使って作成しましょう。

登録免許税納付用の台紙

登録免許税納付用の台紙

登録免許税の納付方法には現金納付と収入台紙による納付の2種類があり、収入印紙を使って納付する企業が多いです。
そこで収入印紙を貼り付ける台紙が必要となります。
台紙に関しては特に書式の指定はなく、A4の紙の上の部分に「登録免許税納付用紙」とだけ記載して、収入印紙をその下に貼り付けるのが一般的です。
現金納付の場合は収入印紙の代わりに銀行で支払いを行った際に受け取った領収証書を貼り付けましょう。

OCR申請用紙または磁気ディスク

OCR申請用紙または磁気ディスク

資本金の金額や発起人の氏名などといった登記すべき事項は、文字を読み取ることができるOCR専用の用紙に記載するか、CD-Rなどの磁気ディスクにデータを入れて登録申請書に添付する必要があります。
ただ、OCR専用の用紙に対応している用紙を配布していない法務局もあることから、磁気ディスクで提出するケースの方が圧倒的に多いです。
磁気ディスクの場合定款も一緒に提出することができるので、定款の製本作業の手間を省けて楽でしょう。
ただし、磁気ディスクで提出する場合、文字コードがシフトJISかつ全ての文字が全角文字でいけない、電子媒体にフォルダを作成してはいけないなど細かいルールがあります。
ルールに関しては法務省のサイト(http://www.moj.go.jp/MINJI/MINJI50/minji50.html)にて確認できるのでこちらを参考にしたうえで準備してください。

払込証明書

払込証明書

払込証明書とは、資本金を振り込んだ証拠として提出する必要のある書類のことを言います。
そして、通帳の表紙、氏名や口座番号が書かれた最初のページ、振り込んだ金額がわかる記帳欄の計3ページをコピーします。
これが準備できたら、払込があった金額の総額・株式の総数・一株あたりの払込金額・入金日・本店住所・商号・代表取締役の氏名が記載された払込証明書を作成し、通帳のコピー3枚と一緒にホッチキスで綴じれば完成です。
払込証明書に関しては、代表印を左上と氏名の右横に押す必要があるので注意しましょう。
また、資本金の振り込みをインターネットバンキングで行った場合は、金融機関名・口座名義人・口座番号・振り込み日時がわかるページをプリントアウトして添付します。

発起人の決定書

発起人の決定書

定款に記載する会社の所在地に関しては、定款だと最小行政区画まで記載すれば問題ありません。
ただしこの場合は発起人の決定書に細かい所在地を記載する必要があります。
そのため、できる限り定款に細かい所在地まで記載するのが良いでしょう。
また、定款で「代表取締役を株主総会で選定する」とした場合も、発起人の決定書に代表取締役が誰となるのか記載する必要があります。

就任承諾書

就任承諾書

複数名で起業する場合などには、設立時の代表取締役・取締役・監査役の就任承諾書も準備する必要があります。
ただし、取締役が一人しかいない場合は、その人が代表取締役を兼任することとなるので、承認承諾書を準備する必要はありません。

取締役の印鑑証明書

取締役の印鑑証明書

取締役会を設置している場合は代表取締役のみ、取締役会を設置していない場合は、代表取締役の印鑑証明書に加えて、各取締役の就任承諾書に個人の実印を押した印鑑証明書を準備する必要があります。
また、印鑑証明書は発行から3ヵ月以内のものでなければいけないので注意しましょう。

印鑑届書

印鑑届書

会社の実印は法務局に登録しなければいけません。
一般的には設立登記申請時に、印鑑届書を同時に提出して行うことが多いです。
ちなみに印鑑届書の様式は法務局のホームページからダウンロードすることができます。
法務局にも書式が用意されているので、手続きを行う際にその場で記入することもできますが、手間を省くために事前に記入しておくのがおすすめです。
また、印鑑届書には代表取締役の実印と、3ヵ月以内に発行された印鑑証明書も必要となるので忘れないようにしましょう。

その他の必要書類

その他の必要書類

資本金が全て現金であるとは限りません。
そこで現物出資が行われた場合は、調査報告書、財産引継書、資本金の額の計上に関する証明書も準備しましょう。

会社設立にかかる費用

会社設立にかかる費用

会社設立の手続きを行うにあたっては様々な費用が発生します。
そこで具体的にどんな費用が発生するのか見ていきましょう。

定款認証にかかる費用

定款認証にかかる費用

定款認証の準備をするにあたっては、基本的に9万2000円を準備する必要があります。
その内訳に関しては、定款認証手数料が5万円、定款に貼り付ける収入印紙代が4万円、そして謄本交付料が約2,000円です。
謄本交付料は定款のページ数によって変動し、1枚につき250円となっていることから、平均的なページ数を考え、2,000円としています。
定款が細かく、ページ数が多いものになればなるほど謄本交付料は高額になります。
また、収入印紙代の4万円に関しては、CDRなどの電子媒体で提出した場合は必要ありません。
先ほど解説した通り、定款は登記に記載すべき事項と一緒に保存して提出して問題ないので、少しでも費用を抑えたいなら電子媒体で提出するのがおすすめと言えます。
ただし、電子媒体で提出する場合は、パソコンで作成した定款のデータをpdfに変換できるソフトウェアに加え、ICカードリーダー・住民基本台帳カードも準備する必要があります。
ソフトウェアに関してはフリーソフトでも構いませんが、Adobe Acrobatを選択している企業が多い傾向があり、こちらは35,000円程度なので、これにICカードリーダー・住民基本台帳カードも準備するとなると、大体45,000円程度が必要になります。
収入印紙代が4万円であることを考えると電子媒体で提出するための準備費用の方が高額なので、必要なものが既に手元にある場合は電子媒体、そうでない場合は紙媒体で定款を提出するのが良いでしょう。
また、代行業者に電子定款の作成を依頼する場合は大体2万円程度で対応してもらえることから、少しでも費用を抑えたいと思っているならこの方法も視野に入れるのがおすすめです。

設立登記申請の際にかかる費用

設立登記申請の際にかかる費用

定款認証が終わり、登記申請を行うにあたっては登録免許税を収める必要があります。
金額は資本金の7/1000と決められていますが、この金額が15万円に満たなかった場合は15万円となります。
ちなみに、資本金の7/1000が15万円以上となるのは、資本金の額が2143万円以上となった時です。
先ほど解説した通り、中小企業だと税金のことを考えて、資本金が100万円以上1000万円となることが多いため、原則15万円と捉えて問題ないでしょう。

印鑑作成費用

印鑑作成費用

会社の印鑑の作成費用に関しては、材質によって異なり、相場は数千円~2万円程度と言われています。
印鑑がすぐに使えなくなってしまうと、印鑑の登録手続きを再度行う必要が出てきてしまうため、長く使える丈夫な材質のものを購入するようにしましょう。
また、ゴム印に関してはたくさんの書類に押印する必要があるので、使う人のことも考え、持ち手部分が持ちやすい形状のものを選ぶのがおすすめです。

印鑑証明書・登記簿謄本等の取得費用

印鑑証明書・登記簿謄本等の取得費用

印鑑証明書の発行費用は1通につき300円程度となります。
これに関しては市区町村によって価格が変動するので注意しなければいけません。
ちなみに、印鑑証明書の枚数に関しては、登記手続きを行うにあたって必要な取締役の人数分+印鑑届書用1枚を用意しましょう。
また、会社設立を行った後に税務署等でも手続きを行う必要があり、その手続きのために登記謄本も準備しなければいけません。
取得費用は600円程度となっており、法務局で取得できるのでこちらの準備も忘れないようにしましょう。

その他の費用

その他の費用

登記手続きなど会社設立に関する手続きを代行してもらうケースも多いです。
そこで司法書士や行政書士、代行会社に依頼することとなりますが、依頼費用は会社の規模や依頼する事務所などの条件によって変わります。
ちなみに、法務局への設立登記の代行ができるのは司法書士だけなので、基本的に司法書士に依頼することとなりますが、この際の相場は5万円~10万円程度と言われています。

会社の登記には必要な準備がたくさん!

会社の登記には必要な準備がたくさん!

ここで紹介したように、会社の登記を行って法人を作るために必要な準備はたくさんあります。
特に会社の設立日にこだわりを持っている場合、希望する設立日までに登記手続きが終えられないという事態は避けたいでしょう。
したがって、会社の設立を考えているなら必要な書類・手続きの内容を把握し、できるだけ余裕をもって準備を始めてください。

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会社設立時に登記で必要な印鑑とサイズは?
1-2:https://suke10.com/article/1005835 1-3:https://www.freee.co.jp/kb/kb-launch/shorui-11/#content3 2-2:https://www.fudosan-navi.com/tax-tourokumenkyozei-noufuyoudaishi/ 2-3:http://www.moj.go.jp/MINJI/MINJI50/minji50.html 2-4:http://kaisya-tsukuro.net/kabushikinavi/shihonkin.html